「考えすぎる日本人」と「悩まないインド人」――合理思考がもたらす生き方の違い
日本人は礼儀正しく、勤勉で優秀だと世界から評価されています。しかしその一方で、日々の生活や仕事において「考えすぎて動けない」ことが多く、心身ともに疲弊してしまう人も少なくありません。
そんな中、注目されているのがインド人の合理的な思考スタイルです。14億人が暮らす超競争社会の中で、彼らは「今この瞬間に集中する」「無駄を省く」「決断を恐れない」といった行動原理を自然に身につけています。
たとえば、インドのビジネス現場では、成果に直結しない業務には極力リソースを割かず、利益を生む活動に集中する傾向があります。意思決定も非常にスピーディーで、他者の納得よりも「自分の責任で前に進める」ことを重視します。
このような姿勢は、日本の企業文化とは対照的です。日本では、関係者全員の合意形成や丁寧な資料作成、形式的な会議が重視される傾向があり、それが時にスピード感や柔軟性を損なう原因にもなっています。
もちろん、どちらが正しいという話ではありません。しかし、インド人の「悩まない力」や「実利を重視する思考」には、現代の日本人が学べるヒントがたくさん詰まっています。
「もっと楽に、もっと前向きに生きるためにはどうすればいいのか？」――その答えを探るヒントとして、インド的な合理思考を取り入れてみるのも一つの選択肢かもしれません。
出典 『インド人は悩まない』
